東照宮本地堂(とうしょうぐうほんじどう)(市指定重要有形文化財)

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東照宮本地堂(とうしょうぐうほんじどう)(市指定重要有形文化財)

東照宮の本地仏薬師如来(ほんじぶつやくしにょらい)を安置したお堂です。神社の中に仏を祭るお堂があることを不思議に思われるかもしれません。これは、「日本の神は仏が姿を変えて現れたものである。」とする本地垂迹説(ほんじすいじゃくせつ)に基づいて、神社にその神の本来の姿とされる本地仏を祭っていたことを示すものです。明治時代初めの神仏分離政策によって、その多くは姿を消していきましたが、この本地堂は、それ以前の神社の構成を示す遺構です。

建物は、全体に和様を基調としています。軒を支える組物の部分などは、桃山時代の様式を受け継ぎ、屋根の四隅に取り付けられた鬼瓦(おにがわら)や、頂上の宝珠(ほうじゅ)などは江戸時代初期の様式をよく示しています。中でも特徴的なのは蟇股(かえるまた)部分で、輪郭の形は桃山風の肩の張ったものですが、股の内側の彫刻は丸彫りで、完全に江戸風となっており、桃山様式から江戸様式への過渡期の形式をよく示しています。

その他の情報

アクセス情報 広島駅北口から徒歩8分