國前寺庫裏(こくぜんじくり)(重要文化財)

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國前寺庫裏(こくぜんじくり)(重要文化財)

庫裏は本堂の東側にあり、細部の建築手法や材料が本堂と酷似していることから、本堂と同時代のものと推定されます。
この建物のように切妻造(きりづまづくり)の屋根が本瓦錣葺(しころぶき)となっている例は他にほとんど見られません。また、本堂と同じく外壁を塗籠ており、破風(はふ)や懸魚(げぎょ)まで漆喰で白く塗っているのは大変珍しい手法です。それに、庫裏本来の目的である僧侶の住居や台所としての間仕切りが少なく、全体の67%が土間につながるひとつの空間とされていることも特徴的であり、通常の寺院建築とは随分違っていることに気づきます。
國前寺は、昭和20年(1945年)の原爆の被災(爆心地から直線距離2.6km)により多大な被害を受けたものの、倒壊や炎上をまぬがれました。しかし、特に庫裏は経年による老朽化や損傷が進んだため昭和63年(1988年)から3か年をかけて保存修理が行われ創建当初の姿によみがえりました。

指定年月日:平成5年(1993年)12月9日
概要:桁行17.7m、梁間13.2m、一重、切妻造、妻入、本瓦葺、東側面・正面庇付、本堂間廊下及び正面東方土塀付属

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