峠八幡宮(たおはちまんぐう)は、白木山のふところに抱かれた戸数十数軒という小さな集落の鎮守社です。小さな拝殿、本殿のある境内のまわりには、オオツクバネガシ、タブノキ、ヤブツパキなどの常緑広葉樹が茂り、その中でもひときわ大きなこのオオツクパネガシが目を引きます。
太い幹は地上から2? 3mで大きく2本に分かれ、さらに上にいくに従って枝分かれを繰り返し、見事な樹形を作っています。また、根元から枝分かれした部分の少し上あたりにまで達する大きな割れ目や太い幹にツタやカズラを這わせた様が、古木の風格を感じさせます。
ツクパネガシは県内各地に割合多く見られますが、オオツクパネガシは分布域が狭く、珍しい種類です。また葉の形などがアカガシとツクバネガシの中間的な姿を備えていることなどから、両種の雑種と見られています。
県内一のツクバネガシは廿日市市の速谷神社にありますが、峠八幡宮の木はこれと比べても全く見劣りしません。オオツクバネガシとしては県内一の巨樹と言えます。
所在地:731-0202 広島市安佐北区大林町 峠八幡宮境内
指定年月日:昭和51年(1976年)5月17日
概要:樹高約22m 目通り幹井4.45m 枝張・西5m 南8m 北9m