宮野八幡神社の大エノキ(市指定天然記念物)

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宮野八幡神社の大エノキ(市指定天然記念物)

太田川と三篠(みささ)川の合流点から、さらに10km近く太田川を遡った川岸に宮野八幡神社はあります。境内にはスギ、ヤブツバキ、シロダモなどの大木がありますが、中でもこの大エノキはひときわ大きく、堂々としています。胸高幹囲は4mあまり、エノキとしては県内第二位の巨樹と言われています。この木の主幹の分かれ目には、ナンテン、ノブドウ、ノキシノブなどの植物が着生しており、このエノキの生命力の大きさを感じさせます。このように植物を着生させたエノキには不思議な力があると信じられていたそうです。またエノキには空洞ができやすいことから、そこに神霊が宿るとも考えられ、神木として残されてきたエノキが日本各地に見られると言われます。
エノキは本州、四国、九州から、遠く中国大陸中部にかけて分布しており、ケヤキ、タブなどとともに川岸に森林を形成していましたが、今ではほとんど姿を消してしまいました。この宮野八幡神社の大エノキは、かつて太田川の川岸にもエノキがたくさん生えていたことを教えてくれる大切な証人です。

所在地:広島市安佐北区安佐町宮野65 宮野八幡神社境内
指定年月日:昭和52年(1977年)9月12日
概要:樹高約30m 根廻り5.55m 目通り幹囲4.2m 枝張・東14m 西15m 南13m 北12m

その他の情報

アクセス情報 JR可部線「安芸亀山駅」下車 共栄橋を渡って徒歩10分

広電バスあさひが丘行き「宮野」下車 徒歩2分